GOLF5 GTi-Pirelli


ピレリはご存知イタリアのタイヤメーカーですが、このピレリ社とのコラボレーションで2008年から生産された限定車が、Golf5 GTi-PIRELLI。
一説によると、1000台程度の限定モデルの希少車両で、一般的なGOLF5に比べ、当然魅力的なステイタスと言えます。
BMW-MINIで言うところのJCW(ジョンクーパーワークス)に似ているところがありまして、最大の特徴はターボチャージャーのグレードアップと、それに伴うエンジンパワーUP。
他にも、内装・外装も含めてPIRELLIの特徴があります。

特にシートはタイヤパターンをデザインしたもので、結構な雰囲気を出しています。

エアロもPIRELLIのオリジナルがさりげなく主張をしており、この辺はPIRELLIルック仕様も巷ではあるようです。

その限定バージョンのPIRELLIをさらにDMEチューニングを施し、27MSらしいパワーアップを狙った仕様です。

一般的なGolg5-GTiとPIRELLIの違いから

先ず、GOlf5GTiとPIRELLIとの性能差を考察してみます。
巷で噂をされるPIRELLIの低速域のダルさ。
“Golf5-GTiの方が低速トルクは太く、乗りやすい"との話を耳にしたことがありますが、実際に両者のノ-マルデーターを見比べると、全域においてPIRELLIのトルクが太く、パワー性能は圧倒的です。
PIRELLIの カタログ数値が、230PS/32kgmに対し、当社シャシーダイナモの測定
結果が、228PS/31.6kgmなので、最初からしっかりとパワー出ている車といえます。

ノーマル状態の社内評価では、PIRELLIのポテンシャルは結構高く、DME(ECU)チューニングはことさら効果的な車両と考えました。

27MS流 PIRELLIチューニング


綺麗な曲線を描くPIRELLLIのノーマルデーターではありますが、3500rpm~5000rpm辺りの区間でのトルクの乗りが若干薄い。
この領域は、サーキットでもストリートでも頻繁に使う回転数であり、車の面白さを前面に押し出す際には、欠かすことの出来ない大事な部分です。

パワーの出方を3500rpm~5000rpmでマイルドにしてしまい、3500rpmまで、あるいは5000rpmからのパワー感が目立つので、結果としてドライバーは美味しい部分に力不足を感じることになるのでしょう。
この部分が、PIRELLI基本性能の誤解を招く部分なのです。

27MSでは、3500rpmまでを一気にブーストを掛けて、ダッシュ感を出しています。
その後6000rpm超えまで車をグイグイと押し出すパワーを実現しています。
パワー曲線は、ノ-マルがやや背くびれ的な右上がりに対し、27MSは丸みを帯びたネコ背の様なラインを出しており、トルク数値・パワー数値共に純正に比べ圧倒的な性能差を出し切っています。

当社ダイノレース測定結果

ノーマルPirelli

228PS/5700rpm 31.6kgm/4600rpm

27MS・DMEチューニング

270PS/5600RPM 40.2kgm/3400rpm

純正よりも1000rpmも低い領域で最大トルクの40kgmオーバー。
速い。そして何より乗り易い。
Pirelliオーナーズに是非とも評価いただきたい、傑出DMEプログラムです。
Pirelliの弱点も含めて、ご注目ください。