R53 S/C & エキマニ(キャタライザー)装着とDME(ECU)チューニング

DME(ECU)チューニング価格

FLASH POINT

R52/53 S/C エキマニ(キャタライザー)装着


FLASH POINT(FP)とは・・・ 当社あるいは代理店でのデータの書き換え作業のことです。

解説

R53の純正エキマニは、見た目はあまり格好が良くないのですが、“思ったよりは悪くない"・・が先ずの印象。

4-1(フォーワン)レイアウトは、高回転域でのパワーを想像するに容易いもので、集合部の潰れたパイプを見ると、果たして??と不安もよぎるのは事実ですが、実際のエンジン性能検証では結構な数値をはじき出すのも事実です。
R53完全ノーマル車両&DME(ECU)でもOVER210PS(当社計測値)は1.6Lを前提にすれば立派なものです。

では、純正エキマニに対抗するチューニングパーツは?
市場の評判では、SACLAM製とDUZ製。 どちらも大変丁寧な作りこみがされる逸品同士ではありますが、互いに異なる性能を発揮します。
性能と言うよりは“特性"と言うべきものですが、果たして市場ではこれらの性能を見極めた上で販売・購入されているのでしょうか?

今までは、DME(ECU)チューンとの関連性を重要視せずに、単純に[パワーアップ]の一言に装着を決意されていたことと思います。

確かに、排気の抜けが良くなる分、パワーが上がります。
これは道理でありますが、実際はそう単純なものではありません。

SACLAM製

Case1 エキマニ(SACLAM)&ECU標準
Case2 エキマニ(SACLAM)&DME(ECU)チューニング

先ずはSACLAM製。
装着した4000rpm後半まではA/Fが薄め(リーン)の傾向が目立ち、4500rpm~5500rpm近辺に最高トルクバンドを保ちつつ、4-2-1レイアウトの典型的な基本特徴を出します。
しかし、後半6000rpmあたりからはA/Fが濃いめ(リッチ)に転じトルクの落ち込みが見受けられます。
R53 S/C自体は、ターボ車のような中速域止まりのエンジンでは決してありません。
むしろ、4000rpm~最後(7200rpm近辺)までグングン加速するポテンシャルがあります。

では、この仕様にDME(ECU)チューニングを施した場合となると、以下の様に補正されます。
4000rpm前半からのA/F薄め(リーン)の修正を行い、且つ後半でのA/F濃いめ(リッチ)も適正化。
4500rpm~5500rpm辺りにピークトルクを発揮する特性は同じですが、全体的なトルクフラット化を実現し、乗りやすさに加え、最後までキッチリ回せるパワー感を達成しています。
最高馬力も220PSを実に7200rpmで発揮。 7200rpmは当社が推奨しているREVリミットであり、中々の出来栄えと考えます。
エキマニは、造りの美しさばかりで評価されるものではありません。
パイプ径・集合形状・触媒の抜け・それらデザインが複合的に組み合わさり特性が形成されます。
DMEチューンで15~20PS以上のパワーアップを達成するものの、それ以上に強調したいポイントはフラットなトルクでの乗りやすさ、アクセルレスポンスの改善、A/Fの全体的な調整、トルクリミッターの改善、燃費、など様々です。

DUZ製

Case1 エキマニ(DUZ)&ECU標準
Case2 エキマニ(DUZ)&DME(ECU)チューニング

DUZ製の場合となると、中間域(4500rpm~5500rpm)でのトルク上昇が目立つ特性(この辺はSACLAM製同様)。
加えて、A/F濃いめ(リッチ)傾向がトルク下がり始めの5500rpm辺りから見られる。
後半トルクの落ち込み傾向はSACLAM製よりも早めに見られ、且つMAXトルクからの落ち込み度は、DUZ製の方が大きく落ち込む。

DME(ECU)チューニングを施すと、REVは7200rpmで設定し、A/Fを4000rpm以降から最後までキッチリと均一化、全体的なトルクフラット化を達成。
特筆すべきは、後半のトルクフルな性能です。
6500rpmから再度盛り上がりを見せるトルクの上昇は、DUZ製の形状やパイプ形状の特徴と推測されます。
セッティングが出ていれば、DUZ製品は大変良い出来と言えます。

つまりは、SACLAM製もDUZ製もDME(ECU)チューンとの併用で、その特性をさらに発揮することが出来ると考えます。
当社データーではDUZ製はDMEチューンの必要性はさらに大きく、レブ7200rpmまでキッチリ回し、且つ6500rpm辺りからのトルクの太さは見事の一言。
製品クオリティの高さを大いに評価したいと思います。

排気系パーツの中で、触媒(キャタライザー)を含むエキゾーストマニホールドのチューニグはエンジン性能に大きく影響を及ぼします。

簡易的に、近くの大型量販店でのパワーチェックを試み、その結果のみで良否を判断できるものではありません。
メタルキャタで“抜けが良くなる”分、MAXパワーが上がるのは当然。
しかし、今回紹介した通り、エンジン性能の中にはA/Fのリッチ(濃い)とリーン(薄い)が混在しているのです。
MAXパワーはその瞬間のパワーのこと。
アクセルを踏み込んだ瞬間にわかる乗り易さや、トータルセットアップは、製品に対して個別にデーター構築の必要があります。

27モータースポーツのDME(ECU)チューンの大きな特色は、一つ一つの案件をしっかりとサンプリング、その仕様にあったセッティングを可能としている点です。
海外輸入データーでは、当社のようなケアは大変難しいことがお分かり頂けるものと思います。