R53(S/C) 小径プーリーとDME(ECU)チューニング

DME(ECU)チューニング価格

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FLASH POINT(FP)とは・・・当社あるいは代理店でのデータの書き換え作業のことです。

解説

ここでは小径プーリーのDMEチューニングについての説明します。
当社オリジナル小径プーリー(15%)についての製品説明はコチラから

S/C(スーパーチャージャー)やターボチャージャーの様な過給器は、小排気量のMINIに対してのパワーアップに大きな効果を発揮します。

ターボの場合の過給制御はECUで行っていますが、S/Cの過給はECU制御では対応が出来ず、小径プーリーを使い過給をアップさせる手法が一般的です。

プーリー小径化によりS/Cの回転速度を上げるわけです。

通常、純正プーリーの場合は約0.7~0.8kgcm2の過給圧が、小径化により1.0~1.1kgcm2にまで引き上げることが出来ます。 さらに大型クランクプーリーなどとの組み合わせで駆動ベルトの速度を上げて、過給圧を1.5kg/cm2程度まで達する例もあります。

Cooper-S JCW(ジョンクーパーモデル)も小径プーリーが装着されており、過給は1.0kgcm2程度までになります。

では、過給UPに於ける燃調はどうなっているのでしょうか? 海外モデルでは、小径プーリーと一緒に簡単なサブコン(モジュール)を販売しているところもあります。 しかしサブコンはECUの解析が出来ない場合の奥の手的な手法であって、ECUのMapが解析できる場合は、サブコンの有効性は極めて低いものになります。

以下の性能グラフは、R53(S/C)に対して、社外の小径プーリーを装着したケースです。

Case1 小径プーリー装着のみ (ECU標準)
Case2 小径プーリー&ECUチューン

解説

ECU標準の場合:

小径プーリーはパワーアップには非常に効果的で、標準仕様(ノーマル車)と比較すると、目覚しいパワーアップを得られますが、全体的にA/F調整の必要性が感じられます。
特に4000rpm~6000rpm域ではA/Fはリーン傾向にあり、トルクの落ち込みがあります。
実走においても明らかにレスポンスが悪く、加速感に滑らかさに欠けアクセルに対してのリニア感がなく、スカスカした感じも見受けられます。
また、6500rpmからの最終回転の伸びの部分ではA/Fが逆にリッチになり、伸び悩む傾向になります。
R56ターボとは異なり、回転数に応じて高回転域でしっかり伸びるのがS/Cの良いポイントです。
しかし、小径プーリーを単純に装着した場合は、A/Fとトルクのみを検証しても、中間域のトルクの落ち込みや後半での伸び不足が露呈した感じです。

ECUチューンの場合:

ECU補正を掛けた場合は全体的に均一なトルクを維持し、R53特有の高回転域のA/Fリッチ傾向を改善させ、最後までストレスなくスムースな吹き上がりに仕上げています。
最高馬力・最高トルク共に、標準ECU仕様に比べれば10PS・1.5kgmのUPを達成していますが、ピークパワーやピークトルクの上昇が決して全てではありません。
ECUチューニングに於いて、燃調(A/F)の調整は当たり前に達成されなければなりません。
全体的にセットアップされた仕様は乗りやすく、アクセルにリニアに反応するピックアップの良さもあります。
フライバイヤーでコントロールされたスロットルは、シフトチェンジのたびにギクシャクする違和感がR53の特徴でもありますが、アクセルのツキもECUチューンには含まれます。
トルクリミッターの変更、アクセルレスレスポンス、点火時期、低回転域からのトルクの充実、ピークパワーとトルクの改善、加えて燃費走行も意識した各分領域。

総じて、一言で表せば、“乗りやすい”。
これが、27MSのECUセッティングです。